こんにちはmofuです!
今回はヨシタケ シンスケさんの「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」を読んでみて、グッとくる文章を紹介しつつ、そのトピックに関してどう思うのかを書いていく。

この絵本に出会ったのはつい最近なんだけど、本屋さんに並んでいて一際ちいさい可愛い絵本があるなーと思ってついつい手に取ってしまった。それが終わりの始まりで、ヨシタケシンスケさんの世界に入り込んでしまった。隣にあった「あつかったらぬげばいい」も、まんまと買ってしまった。
「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」2022年4月6日に初版されている。「あつかったらぬげばいい」は2020年8月30日初版でMOE絵本屋さん大賞第一位を受賞している。他作品も受賞し6冠に輝いている。ヨシタケシンスケさんはとにかくすごい人らしい。昔の絵本(特に自分の子ども時代の絵本)が懐かしくて、目が行きがちだが最近の絵本も面白いのが出ているんだって分かって嬉しい気持ちになった。
では少し紹介していこうと思う。
1ページ目から回収される「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」
ページを一つめくる。その左ページと右ページには一言ずつ描かれている。同じようなリズムで、めくっていくのが楽しくなる。それが30ページくらい。
まず最初のページでタイトル回収される。
左「いつかかしゅになりたいの」
右「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」
髪の毛はくちゃくちゃ。だけど歌手になりたい。そんな女の子が描かれている。歌手は身なりをきっちりとしてステージの上でかっこよく歌って、みんなから憧れられる存在。そう考えると、今はまだ髪の毛もくちゃくちゃだしまだまだ幼いけれど、いつかは・・・というような「まだ〇〇だけど、いつかはこうなりたい」という夢が描かれている。
私もちいさい頃は歌手になりたいだとかケーキ屋さんになりたいだとか、お花屋さんになりたいだとか、セーラームーンになりたいだとか(?)色々思ったことはあるけど、今はまだこんなんだけどって考えたことはなかったな。「今はまだこんなんだけど」そこには小さい子が持っている莫大な可能性と伸び代とワクワク感が含まれているように感じる。そこから「いつかは」という将来の目指すものを描けるというのがとてもワクワクする。
「今はまだこんなんだけどいつかは」というのはもしかしたら大人にでもまだまだ使える文章なのかもしれない。
「今はまだ、給与がこれっぽっちだけど、いつかは億万長者になる」という目標とか
「今はまだ、別れを受け入れられないけれど、いつかは新しい出会いがある」という励ましだとか。
そういうふうにして大人でも「まだ〇〇だけど、いつかはこうなりたい」の〇〇を変えて使っていけばポジティブな言葉が出来上がる。そう考えると、もうこの1ページだけでこの絵本を買った意味がある。
「今はまだ何も成し遂げていないけど、いつかはみんなに認めてもらいたい」それが私の目標なのかもしれない。
いいことがあればわるいこともある
他にもこんなページがある。
左「なくしたとおもってたピアスがでてきたの」
右「パソコンのデータはなにもかもきえてしまったけど」
絶望。ただただ絶望。
スマホでもデータが消えたら本当に絶望なんだけど、仕事上でパソコンのデータが消えるともうどうしていいかわからないよねきっと。でも仕事だからやるしかないし、ちょっと一息入れて一からやるしかない。
無くしたとおもってたピアスがでてくるのは嬉しいこととだけど、それを上回るわるいことが訪れることも人生では普通にあり得ること。いいことがあればわるいこともある。それだったらピアスが見つかるんじゃなくてもっといいこと起こってくれないと割に合わんやん。って思わなくもない。でもそのピアスが、親の形見とかなら、むしろパソコンのデータぐらいって思うんだろうな。
人っていいことがあればわるいことがあるみたいに思うけど、もちろんわるいことが続いて続いて続いてようやくいいことが来る時もある。人生の中でみたらバランスは取れているんだろうけど、わるいことが続いてもとりあえず耐えるか行動するかしてしていくしかない。そしていつか来る「いいこと」を待つ。それの繰り返しな気がする。
いいこともわるいことも起こるんだから、受け止めてその波を楽しめるくらいの考えでいたいものだね。
日常は変わっていってしまう
こんなページもある。
左「つづきがよみたいマンガがあるの」
右「まちはこわれてしまったけれど」
最近だと2024年の8月8日に地震がきて、南海トラフ地震の恐怖の中にいるのだけれど、能登であった地震の振興もまだだけれど、そんな中で普通に生きている。「つづきがよみたいマンガがあるの」っていうのは必ず明日が来て、待っていたら漫画の続きも出てきてっていう今では普通の日常であり、どちらかというと、ささやかな可愛らしい願い。でも「まちはこわれてしまったけれど」でそんなささやかな願いも叶うことが難しくなる状況に一瞬でなってしまったということ。とてもこわい。
「これは明日でいっか」ですぐに先延ばしにしてしまうけど、本当に明日は来るのか、この幸せは続くのかわからないのだから、もっと毎日を真剣に向き合わないといけないと強く感じる。
人も環境も状況も明日にはどうなっているのかわからない。日常なんていうけれど、そこにもっと感謝をしておかないと、どうせ伝えきれないのだから人にはもっと思いを伝えておかないといけない気がして。
私もこのブログをゆっくりと自分のペースで更新しているのだけれど、本当に伝えたいことは伝えられるうちにみんなに伝えたいと改めて感じた。いい絵本をもっと見聞きして探してみんなに伝えていきたいと思う。
まとめ
ヨシタケ シンスケさんの「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」はイラストも可愛いし見た目推しで最初はクスッとくるだけなのかなと思っていたけど、読めば読むほどグッと来るものがある。他のページももっとみんなにみてもらいたい。そう思える一冊でした。素敵な絵本をありがとうございます。
よかったら本屋さんで買って読んでみてね。